言葉の違う家族と会話する方法:翻訳アプリの使い方
iPhone か iPad を一台、二人の間に置いて翻訳セッションを始めれば、言葉の違う祖父母や義理の両親とも話せます。相手が話してひと息つくと、その言葉があなたの言語で画面に表示され、2つの言語を手早く入れ替えれば、今度はあなたの言葉が相手の言語で表示されます。翻訳は一度に一方向なので、会話には独特のリズムが生まれます。話す、読む、入れ替える。このガイドの大半は、そのリズムを自然に感じられるようにするための話です。
一台の画面を通して進む会話
日本語しか話さないおばあちゃんが、英語しか話さない孫の婚約者に初めて会う場面を想像してください。どちらも話したいのに、言葉がありません。翻訳アプリに一文ずつ打ち込んでいたら、せっかくの午後が事務作業になってしまいます。助けになるのは、話しているあいだに聞き取り、相手の言語を次々と画面に出してくれるものです。
翻訳セッションがするのは、まさにそれです。翻訳をオンにすると、話された文——あるいは「AI に質問するか、コンテキストを貼り付けます...」と書かれた入力欄に打ち込んだ文——はすべて「翻訳元」の言語から「翻訳先」の言語に訳され、発言とその訳の2つの吹き出しで表示されます。言語の選択肢は数百あり、検索欄もあるので、珍しい言語の組み合わせでもかまいません。自動で双方向に訳すモードはありません。返事をするには2つの言語を入れ替えます。その手順は次で説明します。
みんなが席に着く前に設定する
食卓ではなく、会う前に済ませておきましょう。翻訳をオンにするのは「翻訳する」ボタンです。「翻訳」テンプレートを選ぶだけではオンになりません。
- 地球儀のボタン「翻訳する」をタップします。開くシートの名前は「翻訳」です。
- 「チャットとライブセッションを翻訳する」をオンにします。オフにするまで、次のセッション以降もオンのままです。
- 「翻訳元」を家族の言語に設定するか「自動検出」のままにし、「翻訳先」を自分の言語に設定します。
- 「スタート」をタップし(iPad と Mac では「セッションの開始」)、会話のあいだはずっとアプリを開いたまま、画面をつけたままにします。
- 自分が話す番になったら、もう一度「翻訳する」を開いて「翻訳元」と「翻訳先」を入れ替えます。「翻訳元」が「自動検出」なら、「翻訳先」を相手の言語に変えるだけで済みます。
- 会話が終わったら「終了」をタップします。
スマートフォンの置き場所と、文字の大きさ
スマートフォンは二人の間のテーブルに平らに置くか、スタンドに立てて、次に読む人のほうへ画面を向けます。台所のテーブルを挟んで二人で見るなら、iPad のほうが楽です。騒がしい部屋の真ん中ではなく、話す人の近くに置いてください。セッションが訳せるのは、マイクがはっきり聞き取れたものだけです。
文字は、いちばん必要としている人に合わせて大きくします。アプリの「設定」の「外観」にある「チャットのフォントサイズ」は「小」「デフォルト」「大」「特大」から選べ、iPhone 本体で設定した文字サイズに上乗せされます。年配の家族なら、「大」か「特大」にするだけで、目を細めずに読めるようになることがよくあります。
ライブセッションは、アプリがバックグラウンドに移るか画面がロックされると終了し、「アプリは非アクティブです。リアルタイムセッションが終了しました。」と表示されます。長く滞在するなら、iPhone の「設定」の「画面表示と明るさ」で「自動ロック」を長めにし、充電しながら使いましょう。話の途中で結婚式の写真を見せようと「写真」アプリに切り替えるのはがまんしてください。写真は別の端末で見せるか、見せたあとでもう一度「スタート」をタップします。
最初に何を言うか
会話を始める前に、スマートフォンが何をしているのかを相手の言語で説明しましょう。いちばん簡単なのは打ち込むことです。「翻訳元」を自分の言語、「翻訳先」を相手の言語にしておけば、「AI に質問するか、コンテキストを貼り付けます...」に打ち込んだ文も、話した文と同じように訳されます。たとえば「このスマートフォンは、あなたの話を日本語で私に見せて、私の話を英語であなたに見せてくれます。AI なので、変なところがあったら教えてください。」。それから画面を相手に向けて、読んでもらいます。
最初は、ここまでの道のり、料理、天気など、話しやすい話題から始めて、二人とも間の取り方に慣れていきます。短い文で、一度に一人ずつ、訳が出るまで少し待つ。最初の数回のやりとりはゆっくりに感じますが、全員がリズムをつかめば、言語の入れ替えは会話を遮るものではなく、ひとつの仕草になります。
会話らしさを保つ
家族の会話は重なります。人の言葉を引き取って話し、子どもが割り込み、テレビがついている。ライブ翻訳がいちばんうまく働くのは一度に一人が話すときで、二人が同時に話すと、ひとつのごちゃ混ぜの文になってしまいます。テーブルに手を置く、画面にうなずくなど、「あなたの番」を伝える小さな合図を決めておくと助かります。
親戚一同がそろう夕食の席より、二、三人での会話に向いています。大きな食卓では、いつもどおり両方の言語で会話をして、大事な場面でスマートフォンを出しましょう。誰かがきちんと伝えたい話や、おばあちゃんがずっと聞きたかった質問のときです。
家族の新入りがつまずくのと同じところで、つまずくと思っておいてください。あだ名、故郷の地名、方言や地域の言葉、片方の言語でしか通じない冗談。訳がおかしく見えたら、もっと平易な言葉で言い直します。誤訳を一緒に笑うのも、会話のうちです。
スマートフォンは橋渡しであって、お互いの言語を少し覚えることの代わりではありません。少し覚えてみたいなら、AI でスピーキング練習をするガイドから始めてください。あなたが相手の言葉で話そうとするのを聞いた家族は、たいていどんな翻訳よりもそれを喜びます。
家族の会話は、端末の中に
家族の会話はプライベートなものです。クラウドのセッション中、音声は端末から OpenAI の Realtime API に直接送られ、そこで文字起こしと翻訳が作られます。セッション自体は端末に保存され、クラウド同期はありません。Arte Soft のサーバーが音声・文字起こし・翻訳を受け取ることはありません。
AI が翻訳していることは家族に伝えましょう。間が空く理由を説明するいちばん自然な方法でもあります。どこにも書き残すべきでない話が始まりそうなら、先に「終了」をタップしてください。誰かの言葉を残しておきたいときは、吹き出しのテキストを選択し、いつものシステムメニューでコピーします。書き出しボタンはありません。
外国語を話す祖母と会話できるアプリはありますか?
はい。二人の間に置いた iPhone か iPad 一台で翻訳セッションを使えば、祖母の話があなたの言語で表示され、「翻訳元」と「翻訳先」を入れ替えれば、あなたの話が祖母の言語で表示されます。祖母にアプリは必要ありません。
両方向を同時に翻訳しますか?
いいえ。翻訳は一度に一方向です。返事をするには「翻訳する」を開いて「翻訳元」と「翻訳先」を入れ替えます。数秒で済みます。あるいは「翻訳元」を「自動検出」のままにして、「翻訳先」だけを変えます。
海外の家族とのビデオ通話でも使えますか?
Mac では「システム」をオンにすると、マイクに加えて通話の相手側の音声もセッションが聞き取ります。初回は macOS が「画面収録とシステムオーディオ録音」の許可を求めます。iPhone と iPad では、セッションはマイクが聞くものを聞きます。
インターネット接続は必要ですか?
iPhone と iPad では必要です。翻訳セッションはクラウドで動きます。オフラインで翻訳できるのは、Apple シリコン搭載の Mac でのローカルセッションだけです。